ロンリーマンの詩
荒野をひとり旅行くロンリーマン
名を捨て 欲を捨て 心を捨てて
一人さまよう
おお 偉大なる若者よ
あまえが求めるものは何だ
何を一途に捜し求めているのだ
無限に続く細い道
おまえはそれを
無心に歩き続けている
頼れるものは自分ひとり
自分ひとりと細い道だけだ
寂しくないのかたったひとりで
苦しくはないのか歩き続けて
それでもおまえは沈黙したまま
歩き続ける
待ってくれ
おれも同じロンリーマンだ
おれも連れてってくれ
待ってくれ
* *
俺の名前はロンリーマン
おれには名もない心もない
欲などもない
ひとりでも寂しくない
苦しくない
この世の中は偽善ばかりだ
自分以外に頼れるものはない
真の友達なんか
ありはしない
偽善者よ
何故おまえは
おれに近づこうとするのだ
なにかわからなければ
教えてやろう
困れば助けてもやろう
しかし友達なんかには
なりはしない
おれにはもう
おまえたちが信じられない
虚栄のみに生き
本当のおまえをあらわさない
本当のおまえは
おれに見せられないほど
みにくいのか
罪悪な偽善者よ
おれをひとりにしておいてくれ
ああ 近寄るな
汚らわしい